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GoogleとAdobeの新フォント『源ノ明朝』は商用利用できるのか?


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先日、Google(グーグル)とAdobe(アドビ)が共同開発した新フォントが発表されました。以下は、Googleのブログ記事です。

 

developers-jp.googleblog.com

 

待望のNoto SerifのCJK(中国語・日本語・韓国語)版。このCJK版のNoto Serifには、「源ノ明朝」という名前も付けられているようです。(日本版だけ、「源ノ明朝」と呼ぶのかもしれませんが…。)

 

ちなみに、ほぼ同じフォントであるにも関わらずGoogle版だと『Noto Serif CJK』という名称で、Adobe版だと『Source Han Serif CJK』という名称になります。

 

フォントのダウンロードとインストール手順

 

私は以下からフォントをダウンロードしました。Googleの『Noto Serif CJK JP』です。

 

Google Noto Fonts

 

上記リンクのページ下部に、『Noto Serif CJK JP』の項目があります。『DOWNLOAD』ボタンを押して、パソコンの任意の場所にダウンロードしましょう。

 

f:id:mini-mono:20170405090810j:plain

 

私の場合、日本語フォントだけ欲しかったので、『Noto Serif CJK JP』のみダウンロードしました。たとえば、韓国語フォントも利用される方は『Noto Serif CJK KR』もダウンロードされてください。

 

『Noto Serif CJK JP』をダウンロードすると、『NotoSerifCJKjp-hinted.zip』という圧縮フォルダになっていますので、展開(解凍)しておきましょう。

 

展開(解凍)した『NotoSerifCJKjp-hinted』フォルダを開くと、7つのフォントファイルがあります。

 

f:id:mini-mono:20170405091458j:plain

 

7つのフォントファイルをすべて選択した状態で、Windows10の場合、右クリックして『インストール』を押すと、フォントの一括インストールが可能です。

 

もちろん、フォントファイルを1個ずつ選択して、個別にインストールして頂いても構いません。

 

源ノ明朝(Noto Serif CJK)は7種類の太さがある

 

源ノ明朝(Noto Serif CJK)には、7つのウエイト(太さ)があります。

 

Noto Serif CJK JP ExtraLight

f:id:mini-mono:20170405092056p:plain

 

Noto Serif CJK JP Light

f:id:mini-mono:20170405092105p:plain

 

Noto Serif CJK JP Regular

f:id:mini-mono:20170405092114p:plain

 

Noto Serif CJK JP Medium

f:id:mini-mono:20170405092126p:plain

 

Noto Serif CJK JP SemiBold

f:id:mini-mono:20170405092137p:plain

 

Noto Serif CJK JP Bold

f:id:mini-mono:20170405092146p:plain

 

Noto Serif CJK JP Black

f:id:mini-mono:20170405092155p:plain

 

1番細いのが『ExtraLight』。1番太いのが『Black』です。

 

可読性を考えると、ミニチュア作品に『ExtraLight』は使いにくいのですが、発送の宛名書きなどに使う場合は、プリンターのインク代を節約できるかもしれません。

 

商用利用はできるのか?

 

ミニチュア製作をしていると、気になるのは、このフォントを印刷物として商用フリーで利用できるか否かだと思います。実は、ゴシック体の『Noto Sans CJK』がリリースされた2014年に、このライセンスについて調べました。

 

Adobe版だと、明確なライセンスが不明だったのですが、Google版であれば、『SIL Open Font License1.1』と明記されています。

 

冒頭に紹介したGoogleのブログ記事から該当部分を抜粋。

 

 Noto Serif CJK は、SIL Open Font License, Version 1.1 のもとでオープンソース化されています。個人ユーザーの皆さんは、ぜひ Noto フォントをインストールし、お気に入りのオーサリング アプリでご活用ください。デベロッパーの皆さんは、アプリにバンドルしてください。端末メーカーの皆さんは、端末に組み込んで OEM 供給してください。これらのフォントは、誰でも無料で使用できます。

 

SIL Open Font Licenseについては、以下に日本語訳されたドキュメントが…。

 

ja.osdn.net

 

このドキュメントを読むだけでは、SIL Open Font License1.1のフォントの印刷物利用可否がわかりにくいのですが、以下のQ&Aに回答がありました。引用の()内は、Google翻訳を利用した翻訳文です。

 

OFL-FAQ web version (1.1-update4)

 

Question: 1.1 Can I use the fonts for a book or other print publication, to create logos or other graphics or even to manufacture objects based on their outlines?

(質問: 1.1ブックや他の印刷物の出版物、ロゴやその他の図形を作成するため、あるいはアウトラインに基づいてオブジェクトを作成するためにフォントを使用できますか?)

 

 この質問の回答は以下のようになっています。

 

Answer: Yes. You are very welcome to do so. Authors of fonts released under the OFL allow you to use their font software as such for any kind of design work. No additional license or permission is required, unlike with some other licenses. Some examples of these uses are: logos, posters, business cards, stationery, video titling, signage, t-shirts, personalised fabric, 3D-printed/laser-cut shapes, sculptures, rubber stamps, cookie cutters and lead type.

(答え:はい。 あなたは非常に歓迎しています。 OFLで公開されたフォントの作者は、あらゆる種類のデザイン作業のためにフォントソフトウェアを使用することができます。 他のライセンスとは異なり、追加のライセンスまたは許可は必要ありません。 ロゴ、ポスター、名刺、文房具、ビデオタイトル、看板、Tシャツ、パーソナライズドファブリック、3Dプリント/レーザーカットシェイプ、彫刻、ラバースタンプ、クッキーカッター、リードタイプなどがあります。)

 

この質問の続きは以下に。

 

Question: 1.1.1 Does that restrict the license or distribution of that artwork?

(質問: 1.1.1その作品のライセンスまたは配布を制限していますか?)

 

この回答は…。

 

Answer: No. You remain the author and copyright holder of that newly derived graphic or object. You are simply using an open font in the design process. It is only when you redistribute, bundle or modify the font itself that other conditions of the license have to be respected (see below for more details).

(答え:いいえ。あなたは、その新しく派生したグラフィックやオブジェクトの著者と著作権者です。 あなたは単にデザインプロセスでオープンフォントを使用しています。 ライセンスの他の条件が尊重されなければならないのは、フォント自体を再配布、バンドル、または変更する場合だけです(詳細は下記を参照してください)。)

 

これらの回答を読む限り、SIL Open Font License1.1のフォントは、作品の一部として利用する場合、商用利用は可能なのかもしれません。