ミニものブログ(旧)

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スマートフォンなどの「APN」とは『会員証』みたいなもの


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昨日、ミニチュアで学ぶパソコンの知識(CPU編) - ミニものブログという記事を書き、ブックマークが『テクノロジー』に分類され、少しだけ「はてな」っぽい内容が書けたかな…、と思っていたら、以下のブログ記事を読みました。

 

www.kyu7.com

私は、格安SIMや格安スマホの相談を受ける機会が多くて、これまでに何十台もAPN設定をしてきましたが、APNの設定時は、いまだに緊張します。

 

APNの設定は、最初にしてしまうと、サービス事業者を変えない限り、変更することはあまりないですし、そもそもドコモやauなどの大手で携帯を買えば、普通は最初から設定済みなので、APN設定を意識することは皆無でしょう。

 

APNって何だ?

ところで、『APN』って何でしょうか。ケータイWatchの説明を見てみます。

 

第674回:APN とは - ケータイ Watch Watch

 

「APN」とは、スマートフォンなど携帯電話の回線を使ってデータ通信を行う機器において、インターネットのようなネットワークへ接続する際、必要となる設定です。

 APNという名前は英語で“アクセスポイント名”を意味する「Access Point Name」の略です。その名の通り、この設定によって、携帯電話回線から他のネットワークへの接続窓口となるゲートウェイを指定します。

 

ざっくりと説明すると、『APN』とは『インターネット』という店に入るために必要な『入店許可証』や『会員証』みたいなものです。(もっと言えば『契約書 兼 会員証』みたいな感じでしょうかね。)

 

冒頭のブログ記事のトラブルは、お店に例えてみるとすれば…。

 

・「NTTドコモ」という名のインターネットカフェに行った

・受付で「OCN」という名の違うネットカフェの会員証を見せた

・「NTTドコモ」というネットカフェから入店拒否された

 

…といった感じでしょうか。

 

この場合、「OCN」の会員証でなく、「NTTドコモ」の会員証を提示すれば、無事に入店できるでしょう。(紹介したブログ記事では、実際に、APNの設定を「OCN」から「NTTドコモ」に変更して、インターネット接続が可能になったようです。)

 

あと余談ですが、電話はできるけど、インターネット接続はできない…という事態は、起こり得ます。音声通話の回線とデータ通信の回線は、仕組みなどが違うので…。この辺の話をすると長くなるので、今回は省略します。

 

さて、今回のケースは、違う会員証を提示して、お店側から入店を拒否されたという話で、非常に幸運だと思いました。(まぁ、ドコモとauは、APNが違うと基本的に拒否する運用のようですけども…。)

 

私が今回、このブログ記事を書こうと思ったのは、以下のケースが最悪だからです。

 

違う会員証なのに、入店ができて、サービスが受けられる場合

 

つまり、違うAPNなのに、ネットワーク接続ができてしまう場合です。

 

このケースが1番怖いと考えます。なぜならば、思いがけない高額請求をされてしまう危険性があるからです。

 

自動車を運転しない方には、わかりにくいかもしれませんが、街の有料駐車場で考えてみましょうか。

 

会員なら1日最大1000円で駐車可能・非会員なら30分で500円という駐車場Aと、会員なら1日最大1000円で駐車可能な駐車場Bの2つがあるとします。

 

駐車場Aに、駐車場Bの会員証を提示する車が入ってきた

・駐車場Aは、そのまま他社の会員証を提示する車を受け入れた

・車の運転者は、1日1000円で駐車できると思い込んでいる

・車を2日間、駐車した

・車の運転手は2日間なので、2000円払えばOKだと考えていた

・しかし、非会員なので、48時間分の約5万円の料金を請求された

 

ちょっと怖いトラブルですね。これは架空のお話ですが、現実には、もっと恐ろしいトラブルが存在します。

 

detail.chiebukuro.yahoo.co.jp

Yahoo!知恵袋に投稿された事例の1つ。SIM(ロック)フリー携帯電話に、ソフトバンクのSIMカードを挿して使ったら、30万円以上の請求がきてしまったお話です。

 

次のケースはもっと怖い!

 

detail.chiebukuro.yahoo.co.jp

これもYahoo!知恵袋に投稿された話です。ぷららモバイルのデータ通信無制限プランに加入して、ぷららのSIMカードを使用。しかし、APN設定が他社宛だったため、約98万円もの高額請求が…!

 

私も、ぷららモバイルの無制限プランなので、余計に怖くなる話です。

 

こういった高額請求って、なんで安く請求できないの?という声もあると思います。さきほどの「ぷららモバイル」の無制限プランを飲食店に置き換えて、例を挙げると…。

 

・『ぷらら』という食べ放題の飲食店がある

・『ぷらら』の店にある食べ物は、いくら食べても定額料金

・近所には、食べた分だけ料金を請求する定食屋『OCN』がある

・客は『ぷらら』でお金を払って、食べ放題で食事をする

しかし、運命の悪戯か!『OCN』の店に迷い込み、定食をたらふく食べる

・『OCN』は、その客が食べた分を『ぷらら』に請求

・『ぷらら』は客に、『OCN』で食べた分の料金を請求する

 

…現実では起こり得ないでしょうが、通信の世界なら、この手の話は珍しくありません。ローミングという他社の通信網を利用できるサービスは、古くからありますので、昔から、このケースに似たトラブルは発生しています。

 

つまり、「自分の店で食べた分なら、材料費だけの請求にしたりして、安くすることもできなくはないが、さすがに、よその店で食べた分までは、自分のコントロールできる範囲ではないので、安く請求…という訳にはいかない。」という事情があるようです。APN設定の間違いは、こうした悲劇を起こす可能性があります。

 

私が、いまだにAPN設定時は緊張してしまう…という理由は、これでご理解頂けたでしょう。

 

スマホの設定を依頼された場合、このAPN設定の場面だけは、必ず依頼者と一緒に確認をしてもらいますから…。

 

ちなみに、記事中に、有料駐車場の話をしましたが、有料駐車場も「1日最大〇円」と書いてあっても、高額請求されるケースがあるようです。この話は…、いまのところ、このブログの記事にする予定はありません。

 

最後に、ミニチュアブログなので、ミニチュアの駐車場の広告を貼って、お茶を濁しておきます…!

 

 

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