エポキシパテへの誤解
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インターネット上の言説で、いくつかエポキシパテに関して誤解があるように感じましたので、余計なお世話と思いつつも言及します。
エポキシパテの色はいろいろ
私はいくつかエポキシパテを使い分けていますが、比較的に使用頻度が高いエポキシパテは以下です。
ミリプットのエポキシパテ・グレードSという商品。
エポキシパテは基本的に、A剤とB剤を混合し、その混合による化学反応で硬化するパテです。(2液性のエポキシレジンと同じ原理ですね。)
このミリプットのグレードSは、A剤もB剤も白色なので、できあがりの色も、当然ながら白となります。
しかし、この出来上がった白のエポキシパテを見て「黄色のパテは使わないのか?」といった疑問を持つ方もいらっしゃるようです。
これは、おそらくミニチュアの本などを読み、以下のタミヤ製のエポキシパテが脳裏に浮かぶからでしょうか。
これは「白」と「黄色(黄土色)」の2つのパテを練り合わせて硬化させるタイプのエポキシパテです。たぶん、このエポキシパテが基準となっているので、エポキシパテの硬化後の色は、この薄い黄色(黄土色)だと思われたのかもしれません。
しかしながら、同じタミヤ社のエポキシパテでも、違うカラーバリエーションがあります。
こちらの「高密度タイプ」だと、白と水色の2つを混合させるので、できあがりの色は、薄い水色です。
他にも黒色のエポパテや…。
シルバーグレーなどもあります。
デューロパテなどは、青と黄色を練り合わせて、緑色になるエポキシパテです。
なぜこんなに、エポキシパテのカラーがあるかと言えば、たとえば木の補修に使うならば、やはり木の色に近いパテが好ましいでしょうし、金属の補修ならば、シルバーグレーのエポキシパテが好まれるからかもしれません。
エポキシパテの硬化前は軟らかくベトベトしている
これもミニチュア界におけるエポキシパテの誤解の1つでしょうか。
前述のタミヤの速硬化タイプのエポキシパテが、硬化前の状態は柔らかく、ベトベトしているので、他のエポキシパテも同様と思われているかもしれません。
しかし、ミリプットのグレードSなどは、非常に硬く、練り合わせるのに苦労します。手触りも、石粉粘土に似ているでしょうか。
エポキシパテの硬化後は固い
たいていのエポキシパテは、硬化するとカチカチの状態で硬いです。ただ、デューロパテなどは、硬化後も弾力があり、他のエポキシパテに比べて、柔軟性に富んでいます。
ミリプットは世界的なエポキシパテメーカー
ミリプットを、ウェーブ社のエポキシパテのブランド・銘柄と思われている方もいらっしゃるようです。ミリプットは、世界的なエポキシパテのメーカーで、おそらく日本のウェーブ社と提携しているのでしょう。
ちなみに、ミリプット・カンパニーは、イギリスの会社です。
こういった記事を書くと、「ベテランによる初心者・新人潰しだ!」と抗議を受けることもあるのですけど、個人的には、微塵もそんな意思はございませんので、ご容赦を…。