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ミニチュアで学ぶパソコンの知識(CPU編)


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パソコンのカタログを眺めていると、必ず性能表に『CPU(シーピーユー)』もしくは、『プロセッサー』という項目があります。

 

パソコンの解説本などを読むと、「『CPU(シーピーユー)』は、『Central Processing Unit(セントラルプロセッシングユニット)』の略称。『プロセッサー』とも呼ばれる。日本語では『中央演算処理装置』。いろいろなデータを処理する装置であることから、CPUはパソコンにおける『頭脳』のような存在で…。」みたいなことが書かれていますね。

 

パソコンに詳しい方からは、お叱りをうけるかもしれませんが、パソコンにあまり詳しくない方向けに、ざっくりとした解説をしたいと思います。

 

CPUは「レストラン」だ!

 

よくCPUは「頭脳」や「心臓」に例えられることが多いです。「脳みそ」も「心臓」も重要な臓器ですから、CPUもめちゃくちゃ重要なパソコンの部品であることは間違いありません。

 

しかし、「頭脳」や「心臓」に例えると、CPUの説明は難しいです。ですから、CPUとは「レストラン」だと思ってください。

 

パソコンのCPUが、いろいろなデータを処理する装置ならば、レストランは、いろいろな客を対応するところなので。

 

『インテル』と『AMD』の2大チェーン

 

個人向けパソコンのCPUの製造メーカーは、大きく2つあります。Intel(インテル)社と、AMD(エーエムディー)社です。

 

レストランに例えると2大チェーンみたいなものでしょう。ハンバーガーレストランだと「マクドナルド」と「ロッテリア」のような感じですかね。牛丼だと「吉野家」と「すき家(ゼンショー)」みたいな。

 

市販のパソコンに搭載されているCPUとしては、インテル製が多いですね。

 

インテル製CPUは種類が多い

 

さきほど「すき家」の名前を出しましたが、「すき家」の親会社である『ゼンショー』は、他にも「ココス」「ジョリーパスタ」「ビッグボーイ」「なか卯」「はま寿司」などの飲食店を運営しています。

 

インテル製のCPUも「core i7(コア アイ セブン)」「core i5(コア アイ ファイブ)」「core i3(コア アイ スリー)」「Pentium(ペンティアム)」「Celeron(セレロン)」「Atom(アトム)」などのラインナップがあり、ちょっと複雑です。

 

わかりにくいので、個人的な主観で、それぞれのCPUをイメージしてみました。

 

CPU名

イメージ

Core i7

規模の大きなレストラン・高級店

Core i5

少し高級なファミリーレストラン

Core i3

人気のファミリーレストラン

Pentium

かつての高級店(最近は大衆食堂化)

Celeron

安くて人気のある大衆食堂

Atom

町の小さな飲食店

 

CPUは『コア』の数が大事

 

パソコンのCPUは、いろいろなデータを処理する係なのですが、その処理能力は、『コア』と呼ばれる部分に左右されます。

 

『コア』というのは、レストランで例えると、『客席』です。

 

コアが1つ(シングルコア) = 客席が1つ

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厚紙を切って、ミニチュアの椅子と机を作りました。レストランの客席と思ってください。

 

客席が1つしかないレストランだと、暇なときは大丈夫ですが、ピークになると客が殺到して、混雑しやすいでしょう。

 

コア数が1つのCPUのパソコンだと、データのやりとりが少ないときは大丈夫ですが、データが殺到する場面だと、すぐに混雑して、処理速度が低下傾向に…。

 

コアが2つ(デュアルコア) = 客席が2つ

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コアが複数あるものを「マルチコア」と呼んだりしますが、マルチコアの中でも、コアが2つあるものを「デュアルコア」と呼びます。

 

客席が1つのレストランよりも、客席が2つあるレストランのほうが、混雑時の待ち時間は短くなるでしょう。

 

コアが4つ(クアッドコア) = 客席が4つ

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コア数が4つの『クアッドコア』は、レストランに例えると『客席が4つ』あるお店です。いままでのレストランと比較しても、お客さんへの対応もスムーズにでき、余裕があるように思えます。

 

他にもCPUには、コア数が8個ある『オクタコア』などが存在しますが、一般的なCPUだと、コアが2個の『デュアルコア』か、コアが4個の『クアッドコア』が多いですかね。

 

相席ができるかどうか?

 

余談ですが、HTT(ハイパースレッディング・テクノロジー)の話もしましょう。CPUには、ハイパースレッディングという機能が付いているものがあります。

 

HT(ハイパースレッディング)テクノロジーとは、コア数を仮想的に増やして、実コア数よりも多くのスレッドやプロセスを処理できるようにする技術…、という説明は長いので、さきほどの椅子と机のミニチュアを…。

 

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とあるレストランの話。

 

行列のできるレストランに行ってみると、混雑していた。

 

混雑の原因は、テーブル1台に椅子が1脚しかなく、お客さんを1組ずつしか案内できないため。テーブルは、床に固定されていて増やすことができない。

 

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そこで、テーブルは1台だけど、椅子を1脚増やして2脚にし、お客さんに相席をお願いしたところ、行列の待ち時間は以前よりもずっと短くなったとさ…。

 

以上、架空のレストランの話でした。

 

CPUの『ハイパースレッディング』は、この『相席』のような感じでしょうか。物理的に1つしかないコア(テーブル)を有効活用して、実質的なコア数(客席数)を増やすという作戦です。

 

このHTT(ハイパースレッディング・テクノロジー)は、『Core i7』と『Core i3』に搭載されています。

 

私の使っているパソコンは、『Core i7 6700』というコア数が4つ(クアッドコア)のCPUで、ハイパースレッディング機能も付いていますので、イメージすると…。

 

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こんな感じですかね。

 

8コア(オクタコア)のcore i7ならば、もっとすごいことになるでしょう。(客席に例えるならば16席!)

 

「中古のパソコン(シングルコア)を買って、3Dゲームや動画編集をしたい!」という相談を受けた経験がありますが、「狭い飲食店(客席1つ)を利用して、大人数でパーティーを開きたい!」と言われているような気がして、「それは無謀な…。」と思い、説得したことがありました。

 

表にまとめると以下のような感じでしょうか。

 

CPU名

コア数(客席) HTT(相席可能か?)

Core i7

4~

Core i5

4 ×

Core i3

2

Pentium

2 ×

Celeron

2 ×

 

パソコンのカタログのCPU欄を見て、「このCPUのコア数は4か。客席が4つあるレストランのようなものか。」などとイメージできるようになると、パソコン用語も怖くないかもしれません。

 

他にもCPUには、『動作周波数』や『キャッシュメモリ』の量や数、『発熱量』や『電力消費量』などといった重要なポイントがありますが、まずは『コア数』だけでも知っておくと、パソコンを選ぶときなどに役立つかと思います。